象の病院 ~キズナクリニックをつくろう~

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~絆クリニック完成~


2015年12月。
メータマン地区に念願の象専門クリニック“KIZUNAクリニック”が完成しました。


① 象を治療するための象舎

 当初、コスト削減の為に木を使用しようと言う話があった柱。
ただ、木を使用した場合、約3年で建て直しが必要となる可能性がある、との事で、実際は コンクリートを使用。象が体当たりしても折れることのないしっかりとした柱になりました。
柱には、見た目には木に見える加工がされています。(タイ人はこういうところにこだわったり、気を使ったりします)
 床もまた、衛生面と治療の行いやすさからコンクリートを使用。 洗い流した汚れや薬品が捌けやすいよう、象に負担のない程度(よく見ないと分からないぐらい)の斜面になっています。
 中央にある柱は、象が治療中、万が一暴れた時に備えて繋ぐためのもの。 象使いが側に付き添い声をかける為、ほとんどの象は静かに治療をうけますが、元々気性の激しい象なども 柱を挟んだ反対側から治療を行えば、痛さで暴れた象から身を守ることができ、象も人も傷つかずに治療を行うことができます。 この柱は、専用の階段を引っ掛ければ、頭部や背中の怪我を高い位置から治療が可能となっています。
その柱の足元にある四角い溝は、足の治療を行うためのもの。 薬品などを張り、そこに足を入れれば足の裏や爪周りなどに簡単に薬品をいきわたらせることができます。
 また、天井は大きな象が鼻を伸ばしても届かない高さに設定されています。




② オフィス

 薬品庫、象専門医師や象使いが宿泊できる部屋を完備。






③ 治療後の経過観察するための象舎

 治療を終えた象や妊娠中の象が体を休める為の象舎。
こちらは象が長期間過ごす場所の為、足に負担のないよう床は砂地となっています。


~ KIZUNAクリニック建設費用 ~



≪費用総額≫
940,000バーツ
(約3,100,000円)
※象舎・オフィス以外に、土地の削り・ならし費用が掛かっています。
また、これ以外に掛かった費用については、タイエレファントホームからも資金協力を頂きました。
<クリニックで使用する薬品について> … 現在のところ、ランパーン象専門病院よりご提供頂いております。
2015年12月のクリニック完成以降、度々怪我を負った象や妊娠象がクリニックにて治療および療養を行ってきました。
クリニック建設当初これらの象に関して、名前・病名・治療内容などの情報を残していこう、という話になっていたのですが、
実際クリニックで象の治療にあたるのは、日々休みも無くエレファントキャンプをきりもりするタイエレファントホームのスタッフ達。
そこまでの時間を持つことは簡単ではなかった為、象達の迅速な手当て及び環境を整えることを重視し、 現場での動き方については現地のスタッフに任せています。


~ KIZUNAクリニックの今後について ~

 クリニック完成後、現地の方々からは“KIZUNAクリニックが出来て本当に良かった”という声を沢山頂いております。
また、クリニックに象がいない時には、タイエレファントホームへ定期的に来ている“海外からの学生団体”の象や象使いの生活を学ぶ場としても活用されているとの事。
 いずれは、学生達が学ぶだけでなく、象専門医師を目指す人たちが学ぶことの出来る施設としての活用も目指しています。

 そして、KIZUNAクリニックは2017年12月を持ちまして完成から丸2年が経ちました。
 現地でクリニックを動かしてくれているスタッフによれば、現段階で施設のアップグレードは必要なく使用に関して問題はないよ、 と報告をもらっています。
 その為、今後は引き続きクリニックを使用していく中で施設強化の必要が出てくるごとに都度追加での寄付とサポートを行っていこうと考えています。
ということで、これをもちまして象との絆の“象さん幸せ計画第一弾 メータマン地区に象専門クリニックをつくろう”を完了すると共に、新たな幸せ計画に取り組むべく活動を続けていくことを報告いたします。

 また、現在、チェンマイのエレファントキャンプのほとんどが象ライド(直接象に乗る象使い体験)をやめていくなか、中国人観光客から人気の高い象にイス(鞍)を付けてのライドは一向に無くなる気配をみせません。ストレスから少しでも解放された象がいる中で、環境が変わることもなく、それどころか前にも増して過度な労働を強いられている象達がいると思うと心が休まる暇はありません。 そして、それが原因とは言い切れませんが、毎年象と人による事故は増えており、日本でもニュースで耳にすることが増えています。そして、この事については現地のタイ人達も決して良い事とは思っておらず、常に象と象使いのこれからを考え続けています。
 それでもやはり、象の精神面を考えるよりもこれまで続けてきた簡単に稼ぐ方法を選んでしまうのはタイ人に限らず人間としては当たり前の事なのでしょう。
 ですから、私達はそんな状況を批判するのではなく彼らが自身の力で象達を幸せにする道を見つけていけるようなサポートを目指して行きます。


 象たちが活躍する観光業がこれまでで一番盛んに感じられるいま、私達の見えないところで象達をとりまく環境は日々静かに変化している様に感じます。
そんな中、ボランティアでは現在、次の支援活動に向け現地の情報収集に力を入れています。
 この日々の変化の中で象本来の価値が取り残されることがないよう、そして、私達が守って行きたいと思った象と人との素晴らしい絆が消えてしまうことのないよう、これからも日々何が出来るかを考え続けていきます。
それには、まだまだ皆様のご支援が必要です。また、沢山の人が象を思うことで、力を合わせることで、象の幸せに繋がる道が出来ていくと思っています。
 皆様には、これまでの感謝をお伝えします共に、今後もお力添えを頂けますよう心よりお願い申しあげます。

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